野鳥観察を自由研究へ

科学自由研究の進め方

バードウォッチングを、自由研究としてどう仕立て上げられるかな?!野鳥の研究経験のある益子さんに研究を進めるコツを聞いてみました

「野鳥観察を自由研究へ」

身近なところには、どんな鳥がいる?

必要なもの=双眼鏡・ノート・鉛筆
外に出て歩きながら観察したり、庭に来る鳥について観察したりしてみよう。観察したら、鳥の種類の特徴をまとめたオリジナル図鑑をつくってみよう。
観察ポイントごとに整理して書き出すと新たな発見があるかも。

観察ポイント

「鳥の声」

同じ種類でどう違うかな
さえずり(ウグイスの”ホーホケキョ”)と地鳴き(ウグイスの”ジャッジャッ”)に注意しよう。どんな状況のときに、どんな声で鳴いているだろうか?どこで鳴いているだろうか?
違う種類でどう違うかな
鳴き声は鳥の種類を見分けるポイントでもある。鳥の鳴き声を種類で比べてみよう。

「鳥の姿・かたち」

同じ種類でどう違うかな
色や模様:
雄か雌か、成長か若鳥か、夏羽か冬羽か、で姿が違う鳥がいる。派手だったり地味だったりするのはどうしてだろう?
大きさ:
雄か雌かで違う鳥がいる。どうしてだろう?
違う種類でどう違うかな
色や模様:
その鳥の生活場所と関係があるかもしれない。
大きさ:
その鳥の生活場所や食べ物と関係があるかもしれない。
体型:
翼や尾の形、止まり方に注目しよう。足の大きさや指の形状は?嘴の形は?
動作:
行動の様子をみてみよう。歩き方はノコノコ?ジャンプ?利き脚はありそう? 飛び方は波状?直線状?円状?それは何かするのに役立っているだろうか?

「鳥の食べ物」

同じ種類でどう違うかな
その鳥の好みのメニューは何だろう?動物食?植物食?季節によって違うものを食べる?一年中同じものを食べる?
違う種類でどう違うかな
好みのメニューが似た鳥、違う鳥がいる。どうしてだろう?嘴や足の形との関係は? 同じ場所で見られた鳥の中では好みの似る鳥同士?それとも違う鳥が多い?どうしてだろう?

「鳥の生活場所」

同じ種類でどう違うかな
その鳥が良く見られるのはどこだろう?そこは、餌を食べる場所?さえずる場所?子育てをする場所?夜に寝る場所?一日のうちでいつどんな場所で過ごしているだろう?その場所はその鳥の生活に適しているだろうか?
違う種類でどう違うかな
その場所はどんな環境だろう?住宅地?林?田んぼ?畑?海?川?草地?山奥?その境界部分?空? 一つの環境の場所で見られる鳥の種類数と、複数の環境が集まった場所で見られる鳥の種類数では、違いがあるだろうか?どうしてだろう?

鳥の科学自由研究では、過去にこのような作品があったよ。 「洗足池の野鳥」
小学6年生
(第11回サイエンスグランプリ 旺文社サイエンス賞)
「小木津山自然公園の野鳥たち~9年間の研究を通して学んだこと~」
高校1年生
鳥の種類や数、その餌となる昆虫の一年間の変化を調べています。そこから人間と野鳥の関係、望ましい公園のあり方を提案しています。
(第46回日本学生科学賞 内閣総理大臣賞)