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科学自由研究のコンテスト受賞作品で「おもしろい!」と思った研究を紹介

絶滅の危機から水生植物を救う

研究タイトル=絶滅の危機!ジュンサイの謎を探る!
研究者=五十嵐光来くん(小学5年生)

第45回自然科学観察コンクール 文部科学大臣奨励賞受賞

 「アサザの葉には切れ込みがあるけど、ジュンサイにはないんです!」
 ジュンサイもアサザも絶滅の危機に瀕しているけれども、天然のジュンサイはアサザよりも数が少ないのはなぜだろうと疑問を持った五十嵐君。「アサザに対してジュンサイのような葉は、水位が上がると葉柄*や根に大きな負担がかかってしまうのではないだろうか」という仮説を立てました。そして、葉の形の違いと波の影響や、水位の変化による力のかかりぐあい、用いた葉のそれぞれの葉柄の強さなどを調べました。その結果、ジュンサイは切れ込みのない葉の形、まばらな繊維の葉柄から絶滅が心配されることを立証したのです。

 第45回自然科学観察コンクール小学校の部で文部科学大臣奨励賞を見事受賞した五十嵐君は、小学生らしく明るく元気に、研究者らしくはきはきと熱心に、研究について話してくれました。話を聞いていると、学校や家の近くにある研究施設を積極的に活用しながら、楽しそうに研究する姿が目に浮かびました。

 彼の研究の素晴らしいところは、はじめる前にきちんと仮説を立てて、一連の実験を通して再び新たな仮説を立てたことにあると思います。科学研究で身近な自然現象を読み解いたり、新事実の発見をするためには、試行錯誤しながら、それから導きだした新しい仮説(考え方)を繰り返し立てることが大事になってきます。研究も「継続は力なり」です!

*葉柄(ようへい)・・・葉の一部で、主部である葉片を茎に付着させる柄<広辞苑第五版より引用>

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(文=矢野嵩典)


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