大好きなクワガタムシを追い求めて
研究タイトル=不思議いっぱい 沖縄のクワガタムシ2004
研究者=後藤由紀子さん(中学3年生)
第44回自然科学観察コンクール 文部科学大臣奨励賞受賞
子供のころからクワガタムシが大好き、そんな後藤さんは、沖縄県西表島に住んだことをきっかけに、そのクワガタムシ好きがますますエスカレートしました。クワガタムシの名前がわかるようになると、ゲームのムシキングではなく、本物のクワガタムシで競争させるといった自由研究がスタートしました。そして、大好きなクワガタムシを飼ってみたことで、次から次へと不思議に思うことが出てきて、小学校のときの研究では、種類ごとの大きさや力比べ、好きな木、好きな食べ物、本土のクワガタムシとの比較など研究はどんどん広がっていきました。さらに中学校に進学したクワガタムシ大好き少女は、木の高さによって種類が変わるのかといった疑問やクワガタムシには同じ種類でもなぜ大きさの違うのかといった疑問を思いついてしまいました。実際に生息している場所や木の高さを調べてみたところ、リュウキュウコクワガタでは標高が200メートル以上の高さに多くいることや木の高いところが好きだといったことを見つけてきました。さらに、生息している環境の栄養分の違い、親の大きさ、えさの量といった条件から同じ種類でも大きさに違いがある原因を考えていきました。
後藤さんの夢は、沖縄にいる全種類のクワガタムシに会うことです。これまでに沖縄にいるクワガタムシ19種類のうち18種類を見つけたそうです。でも、野生のヤエヤマコクワガタにはまだ会えていません。そこで、西表島の森の中で白いシーツに水銀灯やブラックライトを当て、虫を集める作戦に出ました。森の中でキャンプを張りながら待ちましたが、結局最後の1種類を見つけることができませんでした。
この研究の優れている点は、その飽くなき探究心から根気よく研究を続けたことのみではなく、小学校からの地道に積み重ねられてきたクワガタムシの研究が、沖縄に生息するクワガタムシの現状を記録したたいへん貴重な資料ということでしょう。きっと10年後、20年後に沖縄のクワガタムシを調べた人が比較するデータとなっているはずです。
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(文=村本哲哉)
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