ホナミの研究日記 -4匹目- どんどん湧き出る仮説・・・
幼虫が唾液を体外に分泌していることがわかってからは、次々と疑問が湧いてきて、自分の立てた仮説が正しいのかどうかが知りたくてしょうがなかった。帰り道の電車の中、お風呂の中、自転車をこいでいる時・・・次はどうやって実験しようかなということで頭がいっぱいだった。次に生じた疑問というのは「どうして唾液を体外に分泌しているのだろう?」だった。私は幼虫を観察していたときに、歯のようなもので餌を噛みちぎって食べている様子は観察できなかったので、幼虫は餌が柔らかいほうが食べやすいのではないかと考えた。幼虫は餌を柔らかくするために唾液を体外に分泌しているのでは!?ならば・・・私は次のような仮説を立てた。→「幼虫は餌が固いほど体外に分泌する唾液の量が多くなるのではないか?」
アミラーゼの量による色の違い |
この仮説を立証するために、硬さの違う寒天片を作った。その上に幼虫を放し、ヨウ素液の色の変化の違いを観察した。結果は固い寒天ほど早く青色が消えたのだ!!!その結果を見たときは思わず、うわぁ~すごい!!と声に出して喜んだ。幼虫は餌の固さによって唾液分泌量を調節しているということが立証された。その後も、唾液に含まれているアミラーゼを数値化するために、市販のアミラーゼが寒天の色を変える時間と比較する実験も行った。アミラーゼ以外の酵素も唾液に含まれているのではないかと考え、調べてみた。このように次々とわく疑問に挑戦していった。
しかし、個人研究は個人で進めるもの。本当に結果がでるのか?不安になることも多かった。う~んって頭を抱える日もあった。でも私の周りには応援してくれる先生、同じ教室で頑張っている友達がいた。その友達と夜遅くまで励ましあって頑張ったあとに食べるチョコ1個がどんなものよりもおいしく感じられた!研究を始めた当初はメソメソする場所だった生物室がいつしか私のHOMEになっていた!!