ダンゴムシ博士になろう!

科学自由研究の進め方

 ダンゴムシ(オカダンゴムシ)はどこにでもいる身近な生き物。皆は「ダンゴムシってどんな生き物?」って聞かれたら、どう答える?「指で触るとまるまるかわいい虫」とか答えるのかな…?
でもまるまるだけでなく、他にもいろいろ面白い習性をもっているよ。詳しく調べてダンゴムシ博士になろう。きっともっとダンゴムシが好きになれるはず。
変形菌の研究経験のある矢野さんに研究を進めるコツを聞いてみました。

「ダンゴムシ博士になろう!」

ステップ1:ダンゴムシを探そう

ダンゴムシはどんなところにすんでいるのかな?身近な場所を探してみよう。一番多くいる場所はどこかな?意外にみられない場所はどこかな?

ステップ2:ダンゴムシの習性を知ろう

 ステップ1で見つかった場所で、ダンゴムシを採集して、お家で実験してみよう。
1.ケースの半分を黒い厚紙で覆い、反対側は光が入るようにします。そのケースの中にダンゴムシを入れると、ケースのどの場所で落ち着くだろう?
2.ケースの底半分に湿らせたキッチンペーパー、反対側に乾いたそれをしきます。そのケースの中にダンゴムシを入れると、ケースのどの場所で落ち着くだろう?
3.ダンゴムシを木の棒にのせてゆっくり上下に傾けてみよう。どんな動きをするかな?
4.ダンゴムシはおもに落ち葉を食べています。色んな状態の落ち葉(かわいたもの、しめったもの、穴が沢山あいたもの、違った種類のもの)をあげて、どんな落ち葉をよく食べるか調べてみよう。大きさを揃えてあげると比較しやすいよ。

ステップ3:ダンゴムシを飼って観察してみよう

 ダンゴムシを長く飼っていると、脱皮する様子など、面白い生態がみられます。お家でじっくり観察してみよう。
昆虫を飼う飼育容器に、お家の庭の土を土台に落ち葉を表面にしけば、立派なすみかの完成です。ステップ1・2で学んだことをもとに、ダンゴムシが生活しやすい環境を考えて、さらに飼育容器のなかを整えてあげよう。
なるべくオスとメス両方を入れて観察してみよう。うまくいけばこどもがうまれるかもしれないよ。(オス・メスの見分け方:背中に黄色い模様があるのがメス、ないのがオス)
観察を通じて、ダンゴムシは自然界でどのような役割をしている生き物なのか考えてみよう。ダンゴムシのすむ環境に、他にどのような生き物がみられるか調べてみよう。

ダンゴムシの科学自由研究では、過去にこのような作品があったよ。 「ダンゴムシとワラジムシ その生態とかくされた能力」
小学5年生
同じ甲殻類でも丸まるダンゴムシと丸まらないワラジムシ。お互いを観察しながら、様々な能力の違いを実験的に比較しています。
(第42回自然科学観察コンクール 1等賞)

「探検!ダンゴムシの世界(2年次) ―歩き方のひみつをさぐる―」
小学4年生
ダンゴムシの歩き方には面白い特徴があることを数多くの実験から解明しています。
(第43回自然科学観察コンクール 1等賞)

「ダンゴムシ「クルリン」のひみつ パート2」
小学4年生
(サイエンスグランプリ2005 サイエンス努力賞)

「だんご虫の「生きるための不思議」?」
小学4年生
(全国小学校理科研究協議会サイエンス賞)