やめられない、とまらない!自由研究

やめられない、とまらない!自由研究

益子 美由希

 

私は、小学1年のときに自宅近くの公園で1羽の弱ったオオタカを保護したことが
きっかけで野鳥に興味を持ち、小学2年から自由研究としてまとめて科学研究作品展
に毎年出品してきました。中学2年からは全国展である日本学生科学賞にも出品し、
高校1年のときに内閣総理大臣賞を受賞、高校2年のときに世界大会であるISEFに参
加することができました。

 大好きな野鳥をみるのが楽しくて取り組み始めた自由研究。「鳥好き」という、始めはたったそれだけなのに、10年も続いてしまうのだから研究って本当に不思議です。野鳥が観察できることは餌などの生息環境が整っている証拠だとわかると、私の興味は野鳥だけでなく周りの環境にも広がりました。自宅近くの公園にこんなにたくさんの鳥たちがいるのだと感動すると、その感動を周りの人に伝えたいという気持ちが芽生えました。多くの人と一緒に身近な自然のすばらしさを感じることの喜びを知ったことで、研究に取り組む私の意欲は大きくなりました。
研究の説明をする益子さん(左)
科学自由研究コンサルタントにて
益子さん(一番左)
Intel ISEFの表彰式後
 そうしているうちに、いつの間にか人とのつながりも広がっていたのです。今、私の周りには、世界の舞台での受賞の感動を一緒に味わった仲間や、いつも親身になって指導してくださる高校の先生がいます。研究の楽しさや苦労を分かち合える人と出会えたことは、私の大きな支えとなりました。

 

研究がもたらした不思議なつながり。その中で私は10年間育ってきたのかもし
れません。次々と私の興味を引き出していってくれる自然の偉大さと、研究するこ
との喜びを一緒に感じてくれる人々に、心から感謝します。これからも、研究が
もたらすつながりの中に入り込んで、より多くの人へ感動を広げていきたいです。

(ましこ みゆき:2002年日本学生科学賞研究部門内閣総理大臣賞、2003年Intel ISEF テクニカルコミニュケーション学会賞)