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研究の楽しみ

研究の楽しみ

砂子 北斗

 ある日偶然に気づいた不思議な現象をきっかけに、僕は研究を始めました。みんなも皿洗いをしているときとか、風呂に入っているときに見ることができる身近な現象。でも気づいてみたら本当にびっくりするはず。それにとにかく綺麗で、光の具合できらきら輝くのです。どうです?興味が出てきましたか?

ということで実験をご紹介しましょう。その現象とは、水面に水滴が浮くというもの。水が水に浮くなんて、とても不思議。言葉ではなかなか説明しづらいけど、実験してみるとはっきり分かります。すごく面白いはず!用意するものは
?@コップ。
?A水。
?B食器洗い用洗剤。
?Cスプーン。
たったのこれだけです。まずコップに水を入れて、洗剤を2、3滴垂らします。よく混ぜてからスプーンを使ってその水をすくい上げて、ぽとぽとっと垂らしてやると・・・あら不思議。水の上に水がのっかります。浮かぶのです。光が反射してきらきら輝きます。書道の時間に墨汁を筆ではじいたらころころと墨汁の球が転がっていくのも同じです。あっ、そういえば!と思ったひと、次からはふとしたことを見逃さないようにしたならきっと新しい発見ができるはず!

これに驚かされたのが僕の研究のスタート。それから簡単な実験をしたり、本を探してきて関係しそうなものを探してみたりと少しずつ始めていきました。調べれば調べるほど分かることもあるけど、分かったことよりも多いくらい、不思議なことが出てきました。何かを見つけた瞬間ってすごく嬉しいし、その発見が新たに生み出す謎を追いかけるのもすごーく面白かった。意外なところから解決法や答えが見つかるのって、感動ものです。結局まだ分からないことだらけで終わっちゃったけど、ふとしたことでまた新しい発見があるのかな、と考えるとまだわくわくします。誰かこの実験で新しいことを発見したら教えてくれないかな?

こんな感じで研究自体も楽しかったけど、ISEFに参加できたこともすごく大きな経験となりました。英語での発表、話し方など実用的な面ばかりでなく、レベルの高い参加者に刺激を受けることもできたし、何よりアメリカでの科学研究の受けとめ方に驚かされたのです。アメリカでは科学の大会も、スポーツの大会のように明るく楽しみます。日本人は誰でも衝撃を受けるのではないでしょうか。

砂子君(右上)
表彰式後、日本代表メンバーと一緒に
砂子君(右)
友達に研究内容を披露

(すなご ほくと:2002年日本学生科学賞研究部門文部科学大臣奨励賞、2003年Intel ISEF アメリカ物理学会賞、アジレントテクノロジー社インターンシップ賞、コダック賞)

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